YUKIGAO POTTERY’s blog

鎌倉の陶芸作家・矢野由起(ユキガオ)のブログです。

お金はいくら使っても満足できない。消費する側から生産する側へ

こんにちは、ユキガオです。

いきなりですが、もし急に100万円が手に入ることになったらどうしますか?

今回はお金の消費についてのお話。

 

買うことは「消費すること」

お金があれば、できることは増える。買えるものの幅も広がる。

時間さえあれば旅行にだって新幹線や飛行機を使って行けるし、前から欲しかったものだって買えちゃう。それって楽しいし、嬉しいですよね。

 

もし、ずーーっとその状態だったらどうですか?いつもお金に余裕があって、なんでも買えちゃう状態。

そしたら、買えるから買いますよね。その状態が続く限りは、きっとそれを繰り返す。

 

でもふと、それってただ消費してるだけだなーって思ったんですよね。

 

食べ物を買うのも、誰かが作ったものを消費してる。旅行だって、輸送機関やホテルというサービスを消費してるんです。

 

自分で作れる人が羨ましい 

消費するということは、誰かが生産してるってことなんですね。

 

一方の自分はどうかと言うと、これといって何も生産してない。「サラリーマンだったら何か生み出してるだろ!」って思うかもしれませんが、実感としてそれはなかったんです。

 

消費はできるけど、生産はできない。

だから何かを作れる人が羨ましかった。

 

高価なものや大きなものじゃなくていい。私が憧れたのは、DIYとか家庭菜園とかパンとかアクセサリーとか、すぐ近くの人に手渡せるような何か。

 

そのどれも、私にはできない。そう気付いて、妙に悲しくなったんです。

 

「コレじゃない」ものを買っても満足できない 

以前、パンを買うときに「高いけど仕方ない」と思いながらお会計をしました。

 

それは、お金がなかったというわけではなく、「コレじゃない」感があったからかもしれません。「コレじゃない」=自分の欲しいものと100%一致してない、ってこと。

 

じゃあ何でも自分で作れたら「コレじゃない」感は減ると思いませんか。

 

「コレじゃない」ものを買うと、また「コレ」を探して買ってしまいませんか?自分で納得のいくお気に入りの「コレ」が作れたらそれで満足できるのに。

 

それが消費のループにはまり込んでしまう理由なんじゃないかなと思うんです。

 

陶芸と出会って「作れる」と思えた 

なんでもかんでも自分で作れるようになるつもりじゃないんだけど、何か一つでも自分で作れたら面白そうだなって思って陶芸にハマった部分もあります。

 

もともと器は好きだったから、自分のお気に入りの一枚が作れたら毎日使うのが楽しみになるだろうな〜って。

 

もちろん作ること自体が楽しければ、なおいいですよね。休日だって、ストレス発散に買い物しまくるんじゃなくて、何かを作ることに夢中になれるんだから。

 

私の場合は、陶芸と出会って「自分でも何か作れる」ことを知りました。そして、もっと自分で作りたいと思うようになったんです。

 

 消費してばかりじゃなく、生産する側へ

サラリーマンで給料もらっても、ストレス発散のために消費してばっかりだった私。「コレじゃない」けど妥協して買っていた私。

 

それじゃあいつまでも満足できなかったから、何かを作れるようになりたいと思った。お金はそのための投資に回したいと思った。

そうして今の私がいます。

 

まだまだ手探り状態だけど、誰かに「使いたい!」と思ってもらえる器が作れたら幸せだな〜。なんて妄想しながら陶芸をやっている私なのです。

 

ユキガオ